どうも、のさか(@breakconnect)です。
先日、ゼミの担当教授(アメリカ人)と子どもの教育についてお話しました。
日本人の奥さんとの間に3人の子どもがいらっしゃる教授が、いま一番不安なのは子どもの教育であり、どうすれば子どもの人生の選択肢を広げてあげられるか真剣に悩んでいるのだそう。
話している中で最も印象的だったのが、「バランスのとれた子どもに育てることは難しい」ということ。これは僕自身ふだんから感じていたことで、「バランス」を育むのはいま子育てに必要なことだなと思っています。
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バランスを取るのは意外と難しい
周囲の人たち(主に日本人)を見るかぎり、バランスが取れている人はあまり多くありません。
試しに高学歴な日本人について考えてみると、彼らの視点(立場)は大きくこの2つのどちらかに偏っているかなと。「いい大学に入って、いい会社(主に大企業)に就職する」という安定志向型と、「大企業なんかダメ! ベンチャーで修行するなり、起業するなりしよう!」という冒険志向型。
これに当てはまっていたからといって悪いわけではありませんが、片一方の視点だけでものごとを見ていると、自ずと視野が狭くなってしまうんです。
そうなるとお互いの視点に対して盲目的になりますし、ひどい場合は攻撃的に煽ったり、見下したりすることもあります(こうしたことは堀江貴文さんらがキャラクターを立たせるためにやっていることですが、本質を理解せずその煽りを真似をしているだけの人が多いんじゃないかと)。
これは視点としての偏りの事例ですが、他にも能力としての偏りもよく見られます。
日本の公教育は画一的であるため、協調性や暗記力は育ちやすい反面、発想力や主体性が育ちにくくなっています。一方、ホームスクーリングで育ってきた教授は、発想力や主体性は育まれたけれど、コミュニケーション能力や協調性は育まれなかったのだそう。
結果多くの日本人はその発想力や主体性の無さに悩まされ、教授のように育ってきた人たちは人付き合いに悩まされているというわけです。
バランスがなぜ必要なのか?
いまはネットや移動手段が発達し、様々な文化や価値観を持った人と繋がりやすくなりました。すると、これまで知るはずもなかった色んな生き方を目にすることが多くなり、生き方の選択肢が広くなってくるんです。
言うなればいまは、「生き方が多様化した時代」。そんな時代では昔のように「大企業に入り、結婚し、子どもを育て、定年まで働く」といった明確な正解の基準はありません。自分らしく生きられるかどうか、もっと言えば、自分が幸せかどうかが正解の基準となります。
だからこそ様々な視点から物事を捉え、思考し、行動していくことで”自分なりの正解“を手にしていくことがすごく大事なんです。
閉鎖的な視点に囚われず、頭で考えるだけじゃなく、自分の手足を動かして「これだ!」というものを見つけていく。これはバランスを取ることそのものであり、ゆえにバランスさえ取ることができれば人生の選択肢を最大化・最適化できると言っていいでしょう。
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バランスを育てるためにどうすればいいのか?
では、バランスを育てるためにはどうすればいいのでしょう?
いくつか方法はあると思うのですが、効果的なのは様々な立場や環境を経験していくことと、色んな価値観をもっている人と対話していくことかなと。
僕自身、高校生の頃までは大企業に入ることが正解だと思っていましたし、大学2年生の頃には絶対起業するべきだと思っていました。結構、偏っていたんです。でも、先に挙げた2つのことをやってきて、だいぶフラットな考え方をするようなりました。
ただこれは僕が幸運にもそうした機会に恵まれていただけで、そもそもバランスを取るという概念を知らない人も多いんです。
じゃあその概念をどう気付かせていくのか、というところで「家庭」が出てくるわけですね。このことを説明するために、教授の友人の事例を挙げさせていただきます。
その方は医者の家庭に産まれ、小中高一貫教育で育ってきたのですが、現在はハーバード大のあるプロジェクトのリーダーをしていらっしゃいます。ハーバード大のプロジェクトリーダーともなると、知識や教養だけでなく、日本の教育では育まれにくい主体性も当然必要。ならその方は日本の教育を受けながら、どうやって主体性を身につけたのでしょうか?
その答えは家庭にあると教授は指摘します。その方の家庭は実にユニークで、思い立ったらすぐになんでもやるし、やりたいことはなんでもやらせます。1つ例を挙げると、キャンプに行きたいと思えば、昼だろうが夜だろうが声をかけて1時間後には山へ向かっていたり。
学校で育てられない部分に関しては家庭で育てていくことで、バランスを取るようにしていく。これを理解し、実践していくことがいまの子育てですべきことじゃないかなぁと思います。
最後に
知り合いの起業家に「人間としてのバランスがすごく良いかんじがします」と言ったところ、「あぁ、それは結構意識していることかも。バランスが良くないと、色んな価値観を持った人と付き合えなくなってしまうからさ」と返ってきたことを、記事を書いていてふと思い出しました。
VR(仮想現実)が発達していけば、より一層色んな価値観を持った人と関わることが多くなり、人生の選択肢がますます広がっていくはず。そうなれば、バランスを取っていくことはさらに大事な要素になっていくでしょう。
ただ全ての人間が完璧にバランスを取れている必要はなくて、足りていないところは他の人に補ってもらうという発想も忘れてはいけません。
参照:「足りなくても、補い合えばいい」という当たり前が見えない理由
人間の基礎的な部分はバランスよく保ち、足りないところは補い合っていく。こうした姿勢が「生き方が多様化した時代」において、重要になってきます。
少し長くなりましたが、本日はこのへんで。
ではでは!
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