言葉を雑に扱う者は言葉に飲まれる | 言葉遣いが大切な理由

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インターン先の社長さんからよく言葉遣いに関するご指摘を戴きます。つい先日も、「姑みたいなこと言って申し訳ないんだけど」と一見どうでもいいようなチマチマとした言葉遣いのご指摘をいただいたので「別にええやん・・・」と思いつつ仕方なくちゃんとした言葉遣いに訂正しました。

僕は野球部上がりとは思えないほど敬語や礼儀はなっていなくて、むしろ、敬語なんて無くていいものじゃないかとすら思っています。正直めんどくさいし、「上下関係敬うって儒教の話だろそれ、お前何教信者だ」とムカついたりもします笑

社会のルールとしての敬語

しかし、社会のルールとしては敬語をちゃんと使えなければ世間知らずになりますので、そんな屁理屈は言ってられません。ましてや、僕はなんちゃって社会人(学生)です。たかだかなんちゃって社会人に生意気な口を訊かれたらムカつく人も当然のごとくいます。

僕でも、年下の子にタメで話されたら「なんで君みたいな若造にそんな生意気な口訊かれなきゃいけないの?」と思うときもあるので、それは仕方のないことなのです。現状そういう風になっているのだからルールは守らなくてはなりません。

言葉としての敬語

でも、ルールだからと考えても納得はいきません。「それが常識だ!」と言われて育てられるのは全く日本の残念な学校教育と同じです。得てして、この敬語ルール論(常識論)は役に立ちません。

ただ、僕は最近こうも考えます。他人に自分たちの関係性や自分が相手に対する気持ちを表現するときに使う言葉としての「敬語」というものは1つの重要な表現技法なのではないかと。

ちょっとした言葉の言い回しや、文体の違いで自分が相手に対して思っていることははっきりと現れます。「また確認次第、言います!」と「また確認次第、ご相談させてください!」では言っている内容は同じですが、伝わる思いは全く違います。

年上の相手にとって気持ちが良いのは当然後者の方ですし、言っている本人としても気持ちが良いのは後者です。前者はどこか、敬語(丁寧語)なのに敬語じゃない気持ち悪さがあります。もしかしたら、「敬語だからいいでしょ!?」とどこか投げやりな様相を感じているのかもしれないです。

言葉遣いはその人自身を表す

管理しているライターさんや他企業の方と文章上で話す際の相手の言葉遣いはとても気になります。正確には言葉遣いだけじゃなく、行間の使い方とか読点の付け方、段落の分け方とかも気になります。

やりとりを少しやるだけで、大体「この人は多分雑な人なんだろうな」、「この人は気の利く人だろうな」といったことがわかります。僕はライターの採用もやっているのですが、ちょっとした文章のやりとりでそういったところもしっかり見えてきます。極端なことを言えば、形式的で長ったらしい履歴書やアピール文よりも文章のやりとり数回した方がその人の人格はわかります。

なんちゃって社会人の僕でさえ分かるのだから、社会人の方ならなおさらそういったことに気付いてるかと思います。だから、自分がどういった人間かを伝えるためにもちゃんと言葉を遣う必要があるわけです。

言葉を雑に遣うということ

また、ちゃんとした言葉を遣うことを放棄するとあらゆる所で遣う言葉が雑になります。

僕はエディターですが、一応ライターとしての仕事もしていますので、記事を書くたびに、記事を書くことの際限の無さをまざまざと感じさせられます。

「この記事は自分の思うことをしっかり書けた!」という記事は、なかなか書けません。大体が「まぁこんなもんかな」くらいの記事です。ただ、その「まぁこんなもんかな」にもきちんとした基準もあり、世に出しても恥ずかしくない程度にはなっているかと思います。

そして、言葉を雑に遣いつづけると、この「まぁこんなもんかな」の基準がとても低いものになります。なぜなら、記事を書くことそれ自体が言葉への気遣い(言葉遣い)なので。言葉への気遣いを辞めたら当然記事に使われる些細な言葉の言い回しや相手(読者)への配慮がなくなりますので、質の低い記事しか書けなくなります。

また、最悪なことに記事の質を下げるのはとても簡単ですが、上げることはとても難しいものです。気遣いは一朝一夕で身につくものではなく、日々どれだけアンテナを広げておく事ができるかの積み重ねですので。だから、「こんなチマチマしたこと・・・」と言葉を馬鹿にする者は言葉に飲まれていきます。

僕はエディターなので記事に関して書きましたが、このことは同様に対面のコミュニケーションでも同じことが言えるかと思います。「たかだか敬語」と侮らず、ちょっとした言葉遣いにも気をつけていきたいですね。

 

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