どうも、のさか(@breakconnect)です。
先日こんな記事が配信されていました。
『「カッコいいインタビュー」に飽きたから、はあちゅうさんに「ダサい話」を聞いてきた』
「女性に人気がある方のインタビューをするか」と思ったのですが、最近あっちこっちで「えらい人のインタビュー」みたいなのを見る割に、
「夢は必ず叶う」だの「成功とは」だの、なんかもうみんなキラキラしてカッコイイので自分の現状とのギャップで読む度に死にそうになります。そこで今回は、むしろカッコイイ話ではなく、ダサい話を聞くという実験的なインタビューにチャレンジしましたので心して読んで頂ければと思います!
これ全く同じことを1年位前から思っていて、記事タイトルを見た瞬間から「よくぞやってくれた! さすがヨッピーさん!」とはしゃいでしまいました。
中身を読み進めてみても思っていた10倍以上面白くて、これはインタビューの新しいモデルになると思いました。
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好感度・親密度が上がるのは、その人のダメなところを知ったとき
既存のよくあるインタビュー記事では、ヨッピーさんが仰るようにインタビューイーと現状の自分とのギャップが大きすぎて、インタビューイーがただの「すごい人」になってしまいがち。
生きた人間を対象としているはずなのに、そこにはリアリティがほとんどない。まるで答え合わせをしているかのように、イメージどおりの「すごい人」っぽいエピソードが並べられているだけなんです。
しかし、今回の記事ではイキイキとしたその人らしさが、見事なまでに描かれています。「え!? はあちゅうでもそんなこと思ってたの!?」って。
これの何が良いのかというと、はあちゅうさんの意外な一面を、もっと言えば、弱くてダメなところを知れたこと。「凄い人」が「自分たちとなんら変わりのない普通の人間」だと思えたことなんです。
そして、そういう他人の弱くてダメな部分を知っていくと、その人への好感度・親密度って一気に上がっていきます。その結果「自分でもできるんじゃないか?」とも思えてきて、ロールモデル化しやすくなるんですよね。
で、いざその人と同じことをやってみると、なおさらその人の凄さが分かったりして、敬意を払えるようになる。こうなると、インタビューイーのファンが増えるわ、チャレンジングな人が増えるわ、人としての受容力が広がるわで良いことづくめなんですよね。
SNSでの「自分凄いぞ」アピール
同じようなことは個人のSNSでも言えて、SNS(特にFacebook)で「自分凄い」アピールしてしまっている人って、少なからず居ると思うんですよね。別に嘘をついているわけではないのだろうけど、ちょっと盛ったり、良い部分だけ見せたりしてしまうやつ。
あれ凄くもったいないなぁと思っていて、「凄い自分」を見せびらかすことで、逆に自分の相対価値を低くしちゃっている部分があるんです。SNS上での友達はそれを見て、「うわ、あいつはこんなこともしているのに自分は……」って憂鬱にさせてしまいがちですし、自分のちっぽけな自尊心を守ること以外、あまり良いことはなさそう。
個人的に「この人、素敵だなぁ」という人を思い浮かべてみても、カッコいいところもみっともないところも包み隠さず、さらけ出している人ばかりなんですよね。
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感動ポルノに走る危険性
だからこそ、自分も含めみんなもっとさらけ出せばいいと思いますし、実際最近エモいものが流行っているのだと思います。
ただ、そうした「弱くてダメなところ自慢」は、ある種感動ポルノっぽくなってしまう部分があり危険なものでもあります。ちょうど先日、ピースオブケイクの代表である加藤貞顕(@sadaaki)さんがご自身のnoteで、その危険性を語っていました。
さらけだした感情とか、想いというのは、とにかく強烈だ。
「服を脱ぐ」ことにちょっと似ていて、それ自体にインパクトがある。さらに脱いでいくと、最後にはもう脱ぐものがなくなってしまう。料理にたとえると、ケチャップやマヨネーズのようなもので、入れると確実においしくなるけれど、つくる側も、味わう側も、繊細な感覚がなくなるリスクがある。
たしかに、さらけだすのは、コンテンツづくりのひとつのやりかただとは思う。でも、その場合も、それだけでは足りなくて、なにか「芸」をプラスする必要がある。むしろその部分こそが、ただの露出狂になるのか、アートになるのかを分けることになるだろう。
引用 – さらけだす、とか、したくないよ。|加藤貞顕|note
確かにさらけ出すことによって強烈な想いを伝えやすくなるのですが、それだけをやっていたらただの露出狂になってしまいます。
なので「弱くてダメなところ自慢」には、人に見せられるギャップと適度が必要なのではないかと思います。いつも強い(強がっている)人がふとしたときに見せる弱さ的な、意外な一面。
参照:人は既に知っているモノの、新しい部分を知りたがっている。 | 隠居系男子
僕らはそういうのを見て、「あの人もこうだったんだから、自分だってできる!」と自分を奮い立たせることができるのではないのでしょうか。
最後に
僕が知る限り今はまだ、「凄い人」の弱さを引き出すようなメディアは出てきていません。『another life.(アナザーライフ)』とかは近いのですが、ギャップを表現できていない感がまだあります(他メディアさんを悪く言うようで、大変恐れ多いのですが……)。少しテーマは違うのですが、一番近いもので言えば、『soar(ソア)』なのかなぁと。
僕はそういうメディアを作りたいなあと思っていて、いろんな生き方や価値観があるんだよってことを伝えていきたいんです。そうすれば、もっと柔軟に自分の人生について考えられるになるかもしれない、もっと寛容に他人の価値観を受け入れられるようになるかもしれない。
だからこそ、このブログでも多様な「視点」を大事にしているわけで、常に自己内省していきながら、色んな「視点(生き方・価値観)」を広めていっていくつもりです。
これまで書いたことを意識しつつ、今後このブログでもインタビューや対談記事を増やしていきますので、期待していただければと思います。
それではまた!
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